樹木害虫

街路樹や公園、個人宅の庭などに生い茂る緑は、私たちの暮らしに潤いや四季の彩りをもたらしてくれる大切な存在です。しかし、その美しい樹木に忍び寄るのが「樹木害虫」です。チャドクガ、イラガ、アメリカシロヒトリ、カイガラムシなどが大量発生すると、葉が食い荒らされるだけでなく、毒針毛による健康被害や景観の悪化、近隣住民への影響といった深刻な問題につながることもあります。

当社PCO事業部では、樹種や害虫の種類、発生時期に応じた専門的な防除対策を行い、安全で効果的な緑地空間の維持管理をご提案しています。ここでは、代表的な樹木害虫の種類とその特徴、被害例、防除方法について詳しく解説いたします。

4大・樹木害虫とは?

日本国内で特に相談・駆除の依頼が多く、発生頻度・人体や樹木への被害・景観への影響の面で最も問題視されているのが以下の4種です。

  • チャドクガ:ツバキ・サザンカに発生し、風に乗って飛散する毒針毛で発疹やかゆみを引き起こす
  • イラガ:カキやサクラなど多くの庭木に発生し、触れると激痛をもたらす毒棘を持つ
  • アメリカシロヒトリ:街路樹や庭木に巣を張って集団で葉を食害、景観を著しく悪化させる
  • カイガラムシ:枝や幹に付着して吸汁、スス病を誘発し、樹木全体の衰退を招く

これらは「見た目の不快感」「人体への影響」「拡大のスピード」「景観や健康被害」の4点で共通しており、緑地管理において最も注意すべき害虫群です。

代表的な樹木害虫

チャドクガ

ツバキやサザンカなどに発生しやすい毒毛虫で、幼虫の体にある無数の毒針毛が風に舞い、かぶれや発疹などの健康被害を引き起こします。葉を集団で食害するため、発生に気づいた時にはすでに深刻な状態であることも多く、早期発見と駆除が非常に重要です。

イラガ

カキ、サクラ、カエデ、バラなどさまざまな庭木に発生する毛虫で、緑やオレンジ色をした幼虫には毒棘(とげ)があり、触れると電気ショックのような強烈な痛みを引き起こします。被害は葉の食害にとどまりますが、日常生活での接触リスクが高く、特に庭作業時に注意が必要です。見た目も目立つため、チャドクガ以上に遭遇率が高いと感じる方も少なくありません。

アメリカシロヒトリ

サクラやハナミズキ、クスノキなど幅広い樹木に発生し、糸を張った巣の中で集団生活をしながら葉を食害します。葉を丸裸にするほどの勢いで食い荒らすため、景観の悪化だけでなく、木の衰弱を招くこともあります。

カイガラムシ

一見目立ちませんが、枝や幹に付着して吸汁する害虫で、スス病の原因にもなります。繁殖力が強く、被害が拡大すると枝枯れや樹勢の低下に繋がります。油断すると短期間で木全体に広がってしまうため、剪定と薬剤処理を併用した早めの対応が求められます。

その他の害虫

4大害虫以外にも、地域や季節によってはさまざまな樹木害虫が発生します。例えば、サクラに多いモンクロシャチホコは大量発生すると葉が丸裸にされることがありますし、ミノムシ(チャミノガ)は袋状の巣が景観を損ねる要因になります。また、春先にはアブラムシが新芽に群がり、スス病や他の害虫の発生を招くケースも見られます。

こうした害虫は見た目での判断が難しい場合もあるため、早めの診断と対応が大切です。

樹木害虫による影響

樹木害虫による被害は、単に葉や枝の損傷だけにとどまりません。チャドクガやイラガなどは人への健康被害、アメリカシロヒトリは街路や公園の景観悪化、カイガラムシは木の枯死や周囲への二次感染を引き起こす恐れがあります。

また、害虫の発生は地域住民からの苦情やイメージ低下にもつながり、特にマンション管理会社や自治体にとっては早期の対応が信頼維持にも直結します。

防除・管理方法

当社PCO事業部では、樹木の種類や季節、被害の進行状況を見極めながら、以下のような防除・管理対策を組み合わせて実施しています。

  • 発生状況に応じた薬剤の選定と散布(公園・街路樹などでは人体・環境に配慮)
  • 発生源の剪定処理や枯れ枝除去(再発防止と併用)
  • 発生前の予防施工(定期巡回による早期発見・処置)
  • 住民や通行人への影響を最小限に抑える安全対策

PCO事業部の強み

当社はこれまで、自治体・管理組合・企業・個人宅など、さまざまな緑地における樹木害虫対策をサポートしてきました。単発の対応だけでなく、年間を通じた巡回管理や報告書作成も対応可能。美しい景観と安心できる暮らしの両立を実現します。

「今年は発生が多い気がする」「見た目が気になる」「住民から苦情が…」など、気になることがあればぜひ一度ご相談ください。専門スタッフが現地調査から防除・報告までワンストップで対応いたします。